【知識深まる】焼酎はなぜ漢字で「焼酎」って書くの!?
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焼酎の歴史は、前のブログで説明した通り15世紀頃から日本にインドシナ半島(現在のベトナム)を経由して伝わったとされています。今回はその『名前の由来』と『語源』について説明したいと思います。
1. 焼酎の名前の由来
「焼酎」という名前は、文字通り「焼く(蒸留する)酒」を意味しています。
蒸留の過程で、液体を加熱してアルコールを分離することを「焼く」と表現したことが由来とされています。日本において蒸留技術が広まった時代には、蒸留酒を区別するために「焼酎」と名付けられたと考えられています。
中国からの影響説
中国の蒸留技術とともに「焼」という言葉が伝わり、それが日本の文化に取り入れられたとされています。
<”しょうちゅう”の読み方は中国語にあり>
焼酎の「焼く」という意味は蒸留を示しており、「酎」は酒を示しています。
元々、コメをベースにした蒸留酒は中国が発祥であり、中国では、「焼酒」(シャオチュウ)と呼んでいたようです。
<「酎」に込められた日本語の漢字の意味>
ここで疑問が出てくるのが、「酒」が「酎」に変わった理由があります。
この「酎」という漢字には、「濃い酒」という意味が込められているとのこと。
九州発祥説
焼酎は九州地方で特に発展した酒文化の一つです。そのため、地方の言い回しや方言が語源に影響を与えた可能性も指摘されています。
2. 焼酎が愛される理由
「焼酎」という名前には、技術的なプロセスそのものをストレートに表現するシンプルさが感じられます。米、麦、芋など、原料の個性を大切にしながら作られる焼酎には、日本人の職人気質が反映されています。このシンプルな名前が、時を超えて愛される要因の一つかもしれません。
3. 焼酎の語源に関連するエピソード
歴史的に、「焼酎」という言葉が初めて記録に残ったのは、16世紀に遡ると言われています。有名な事例として、薩摩(現在の鹿児島県)にある寺の木材に刻まれた落書き「焼酎は飲みすぎてはいけない」が挙げられます。これは、当時すでに蒸留酒が広く親しまれていたことを示す貴重な証拠です。
4. 焼酎の語源が現代に伝えるもの
焼酎の名前には、単なる酒の種類を示すだけでなく、日本の酒造文化や歴史が深く刻まれています。名前の由来を知ることで、焼酎の奥深い世界にさらに親しみを感じることができるのではないでしょうか。